おはなしらんど卒業生からのメッセージ9♪

今回のメッセージは相原まりあさん!お芝居を自分らしく楽しんだ思い出をたくさん語ってくれました。
みなさん、こんにちは!
おはなしらんど卒業生の相原まりあです。
わたしは小学四年生から中学一年生までの四年間、おはなしらんどの舞台に立たせていただいていました。
素敵なお声がけをいただきましたので、今回はこの場をお借りして少しだけ、わたしと「おはなしらんど」との出会いについてお話させてください。
わたしは物心ついたころから歌うことが大好きで、お芝居にも興味を持っていました。幼稚園のころには年に一度の劇を今か今かと心待ちにしていたり、小学校では国語の授業の音読で自分の番がまわってくるのをひそかに待ちわびていた記憶があります。そのころからずっと「もっとたくさん歌ったり、思いっきりお芝居をしてみたい!」という願いを心に秘めていました。しかし、自力でオーディションを探してみてもほとんどが東京のもので、小学生のわたしには手が届かないものでした。そんなふうになかなか機会に恵まれなかったわたしが、ある日いつものようにお母さんのケータイを借りてオーディションを調べていたとき、たまたま見つけたのが「おはなしらんど」の舞台でした。「長崎のオーディションだ!」と歓喜にあふれながら、ありったけの気持ちを持って両親に「受けたい!」と伝えに行ったのを覚えています。
課題曲をたくさん練習して、人生で初めてのオーディションに臨んだわたしは、無事初舞台への切符を手にすることができました。一生懸命取り組んだものの、いただいた質問に対してうまく答えられなかったことがあり、不安に思っていただけに合格をいただけたときは喜びもひとしおでした。
そうして、夏休みに始まった週に一度のレッスンは、毎回が驚きと楽しさの連続でした。最初に驚いたのは、年上の子たちの歌とお芝居の上手さです。同時に「ここにはこんなに上手な人たちがいるんだ!」と、初めての出会いに瞳を輝かせました。稽古中、主演の子たちの歌やお芝居を舞台の外側から眺めている時間がお気に入りだったのを覚えています。生まれてはじめて巡り合えた、大好きな歌とお芝居に存分に取り組める世界に、わたしはとてもわくわくしていました。
『海に沈んだピアノ』という作品に初めて出演させていただいてからというもの、わたしはすっかりおはなしらんどの舞台のことが大好きになり、毎年決まってオーディションを受けるようになりました。そして三回目の出演となる小学六年生のときには、初めての主演とリーダーという大役をいただきました。
それまでリーダーというポジションはわたしにとって、たとえどれほどやってみたい気持ちがあっても「自分なんかがやるよりもほかの人のほうがきっとずっと上手くできるから」という理由で諦めてしまいがちなポジションでした。だからこそ、発表された瞬間は驚きが大きかったものの「せっかく選んでいただいたのだから一生懸命頑張ろう!」という気持ちが後を追うようにふつふつと湧き上がってきました。振り返ってみても、慣れないことばかりで上手くできたことのほうが少なかったと思うのですが、あのときわたしをリーダーに選んでいただいたことをとても感謝しています。選んでいただいた責任と嬉しさが、わたしにもう一歩、踏み出す勇気をくれたことがありました。
なにより、主演に選んでいただけたことも本当に嬉しかったです。それまで稽古中に行われた主演のオーディションには何度か挑戦したものの、アンダーとして選んでいただく結果になったりして、今思えば十分ありがたいことなのですが、負けず嫌いなわたしは自分の実力不足を痛感し、それをとても悔しく思っていました。だからこそ、人生で初めてのソロをいただいて、今まで舞台の外から見つめ続けてきた主演のシーンを今度は自ら演じられることが、日々嬉しくてたまりませんでした。稽古期間中は知らず知らずのうちにプレッシャーがかかっていたこともあり、「ほんとうにわたしは主演にふさわしいのか」と思い悩むことや不安に思うこともたくさんあったのですが、たくさんの人の力を借りながら立った舞台は心から楽しいものでした。まだ短い人生のなかで、あんなにも素敵で稀有な経験をさせてもらえたわたしは、つくづく幸せ者だと思います。
その後わたしは長崎から引っ越すことになってしまい、出演はほぼ不可能だと考え、最初から諦めるつもりでした。そんなとき、久保田先生から一通の電話をいただきました。お話を伺うほどにおはなしらんどの舞台への恋しさが募っていき、決意を固めたわたしは大事なときのためにためていた自分の貯金を使って行く!と宣言しました。それからというもの、毎週日曜日に特急で長崎まで行ってレッスンを受け、終わればすぐにまた特急に乗って帰るという生活が数か月続きました。今振り返ってみれば、ろくに電車も乗ったことのなかった中学一年生の自分がよく頑張ったな、と感嘆すら覚えますが、それほどにおはなしらんどという舞台はわたしにとって魅力的で、かけがえのないものだったのです。
いろいろとお話させていただきましたが、最後に。「おはなしらんど」は、わたしの人生における宝物をくれた場所です。
最後に出演させていただいた『おはなしらんど学園物語』の舞台を終え、久保田先生からいただいた修了証にはこう書かれていました。「貴方の人生の主役は貴方自身です。
これからも自分の夢に向かって生きていく事を心より願っています。」わたしはこの言葉に幾度となく励まされ、今もたくさんの希望をもらっています。自分の人生を踏まえてわたしは、夢を叶えるということはやはりとても難しいことだと思います。純粋な憧れから始まった夢への道が困難で険しいものであるほどに、まっすぐだった想いも不意に濁ってしまうことがある。それでも、そんなときに過去の経験が背中を押してくれること、顔を上げさせてくれることがあります。わたしにとってそれが「おはなしらんど」という舞台でした。その場所に立ち返ってみたときに、ふっと「もう少しだけ頑張ってみよう。あんな素敵な舞台に立たせていただくことができたのだから、わたしはもっとできるはず」という想いに駆り立てられることがあります。
願うことをやめないこと。そして、心にひとつ夢があるのなら、いつでもそれに向かってまた歩み始めていいのだと、わたしはこの言葉に教えてもらいました。自分の夢を追いかけて生きていく過程のなかで、別の道で成功していく人と自分をつい比べてしまったり、夢を叶えてきらきらと輝いている人を見てどうしようもなく目を背けたくなったり、胸が苦しくなることがあります。それでも、わたしはずっとわたしだけの夢を追いかけて生きていて、自分が一番素敵だと思うわたしになれるように努力を続けて生きています。だから今、わたしはただ、わたしでいられることがとても嬉しいんだと、そんなことを最近ふと考えてから、その言葉をきっかけに主演を務めさせていただいた『インセクトワールド』という作品のテーマのことを思い出しました。
「私が私でいられる幸せ」
それは、言葉だったり、経験だったり、勇気だったり。おはなしらんどはやっぱり、わたしの人生にたくさんの素敵な影響をくれています。それは、今も変わらず。
あのころのわたしにとってそうであったように、これからも「おはなしらんど」という場所が誰かの夢への架け橋であること、そしてたくさんの人が「おはなしらんど」と出会い、少しでも自分を素敵だと思える方向へ歩み出す勇気が持てることを、卒業生として、「おはなしらんど」という舞台が大好きなただひとりとして心から願っています。
ここまでお付き合いいただき、誠にありがとうございました!
相原まりあ
まりあさん、自作のイラストまで描いてくれてありがとう。すごく綺麗に仕上がりましたね!











