ゆるまりカフェ第20稿
保護者たちのお部屋⑳
本日のメニュー ☆ついにリアル店舗オープン☆(後編)
1月下旬、お客さん5人(全員お母さん)が来店した「リアルゆるまりカフェ」には、ゆったりと優しい時間が流れていました。
「育て方を間違った」とXさんが悩みを打ち明けたことをきっかけに、Yさんやほかのお客さんも次々にご自身の思いを口にされました。
中には「私も育て方を間違ったかも」とXさんと似た思いを語った人もいました。
誰1人として、他人の意見を否定したり、軽んじたりせずに、同じ子育てする仲間として尊重し合っているようでした。
1番手で話してくれたXさんは、次々とほかのお客さんから言葉をかけられるうちに、顔がほころんだように見えました。
この場で、お子さんについての悩みが解消されたわけではありません。それでも「これで良かったんですよね」とお子さんの決断を肯定し、前を向く言葉がAさんから生み出されました。
すかさず、ほかのお客さんたちは「そう、そう、そうよー」と強力な後押しで包み込みます♪
誰がリードするわけでもないのに、お客さんたちは子どもたちがやりたいことは「させた方がいいよね」との結論に達し、「成功か失敗じゃないよね」と確認していました。
共有することで、「共感」も広がった1時間。
「共感」は愛に似たものすごいパワーを秘めているんだなぁと、店主の私もうれしい学びとなりました。
最後に、おしゃべり店主から一言(笑)。
「本人が自分で決めた道ならば、もしうまく行かなかったとしても、必ず何かを手にできるはず!」
「弱音を吐いて帰ってきたら、無言でハグしてあげよう!」
と声をかけました。
「母親って大変ねー」と笑いながら語らいを締めくくったお客さんたちは、スペシャルメニューへ。
軽くストレッチをして、呼吸法で心身を整えて、瞑想もしました。
よりリラックスできるようにアロマもたいちゃったりして♪
生きていればいろいろありますよね。
大人になればなるほど、「自立」しなきゃという重圧があります。プライドや殻みたいなものも…。悩みをためやすく、さらけ出しにくくなるのではないでしょうか。
そんなときは、自分と対話して、できれば信頼できる仲間と対話して、「裸」の感情を抱きしめてみるー。
たとえ一瞬でも、こわばった心がゆるまるから不思議です。
「リアルゆるまり」のように自然の「共感」が、じんわり心に効いていく素敵な体験は、いろいろな人がそれぞれの場でも実践可能かなぁと思いますよ。もちろん、当カフェへのご来店もお待ちしております!
子どもたちのお部屋⑳
本日のメニュー バスタオル一枚でつくる「世界」
毎日さむ~い。
ゆっくりお風呂に入って、体も心もあたためる時間はすごく幸せよね♨
私もだーいすき♨
お風呂からあがって体をつつむバスタオルは、実は別の使い方があるよ。悩んだときにも役立つアイテムなの。
さぁ、みんなもお気に入りのバスタオル一枚を用意して、じっせんしてみてね!!
プラスドリームで以前からやっている「バスタオルワーク」を紹介します。
できるだけ大きいバスタオルを手元に置いてね。さっそく、頭からバサッとバスタオルをかぶってみて!
誰にもじゃまされない自分だけの空間ができあがります。
中にお気に入りのぬいぐるみか人形、なければ大好きなものを一緒に入れてみてね。
次に、以前にも伝えたことがある「ひとり会議」を行います。
ぬいぐるみちゃんを「自分」だとして、「本当の気持ちはどこ?」「何が気になっているの?」と話しかけてあげてほしいの。
学校などでは周りの先生や大人、友だちの目と意見が気になるよね。
「正解は何かな」と考えて、ついつい合わせてしまうこともあると思うの。
モヤっとしてつらくなることもあるよね。そんなときは、バスタオルの中に自分だけの世界をつくることで、すなおになれたり、かくれていた自分の思いに気づいたりできると思うの。
くりかえしこのバスタオルワークをすることで、外でイラっとしたときにタオルをかぶるイメージをするだけで、「ひとり会議」をしやすくなるよ。
ピアノを教えていた卒業生の元生徒ちゃんが興味深い話を聞かせてくれました。
社会に出て、仕事でうまくいかないときがあったそう。思い出したのは、小さいころからやっていたバスタオルワーク。
自宅でタオルにつつまれ、深く静かに考えたんだって。「自分は一番何をしたいのか」「何に腹を立っているのか」などなど。
心を整理すると、新しい挑戦に向き合うことができ、少しずつ成果も上がっているよう。すばらしい♬
「これまでの経験が今の自分をつくってくれている」―。
またひとつたくましく成長した元生徒ちゃんの言葉は、私にも強くひびきました。
さまざまな経験や悩んだ軌跡(きせき)は自分を形作り、その後も自分を支えてくれます。
長い人生、つまずかない人はいないもの。
うま~くバスタオルを使って自分だけの世界をつくり、じっくり自分の心に向き合ってあげてね。