ゆるまりカフェ第15稿
保護者たちのお部屋⑮
本日のメニュー 俯瞰して、許せたら…
心の奥底に閉じ込めても、その映像が浮かび、泣きそうになる―。
秋が深まり、出来事があった時季を思い起こすからでしょうか、「残像」が蘇ってきました。
20年ほど前、娘ちゃんが3歳ごろのこと。通っていた保育園で行われた運動会で珍しく大泣きしたことがあったのです。
私は少し離れた場所でビデオを構え、成長した様子を撮ろうと懸命でした。
わんわん泣く娘ちゃんに対し、「何で泣くの、先生に迷惑かけて!!(競技かお遊戯を)やりなさい」と怒鳴っています。
何度も。
それでも必死に何かを言うとする娘ちゃんは涙流しながら、口をパクパクさせています。
結局、私はその後のお弁当の時間まで叱りつけてしまいました…。
当時の私の脳内をプレイバック!!
幼稚園教諭をした経験がある私は、保育園の先生の立場がリアルに分かるので、「きちんとさせないと迷惑をかける」とビクビクしていました。
ほかの保護者の方の〝目線〟も気にして「幼稚園の先生をしていたのに、躾ができていない」と思われるのを勝手に怖がり、「教育(躾)」との気持ちで、娘に向き合ったのです。
数年後、たまたま当時のビデオを見ました。
「ああ~保育園のあの頃をもう一回見てみよう」と軽いノリで。
泣きじゃくる娘ちゃん、鬼のごとく叱る私。
ガンって頭を強く殴られたぐらいの衝撃を受けました。
娘ちゃんは幼少期だってどこでも構わず泣く子じゃなかったの。大泣きには理由があったはずで、駆け寄り「どうしたの?」の一言をかけてあげられなかったのか…。
大事なのは、撮影することでも、誰かの目線を気にすることでもなかったのにね。
ごめんね、娘ちゃん♡
子育ては24時間、365日連続です。
子どもは親の都合なんてお構いなしだし、親だって頭に血がのぼります。
ビデオの存在で、自分を俯瞰することができた私は多くを学びました。
その瞬間に「自制」はなかなか難しいけれど、少し間を置いてなら自分の心の内や状況を観察したり考察したりできるかなぁって思います。
そして自分を許せるときが来たら、心にゆとりが生まれますよ♡
私がそうでした。
きょううまくいかなくてもいいの!!
数年かかっても大丈夫、あしたもゆっくりいきましょう♬
子どもたちのお部屋⑮
本日のメニュー 奮闘記第3話 個の力をつけて「ステップ」
プラスドリーム(以下、プラドリ)は2年前、初めての完全オリジナル公演「見習いウィッチと鏡の魔女」(同、ウィッチ)を上演し、三段跳びで言えば「ホップ」をクリアすることができました。
舞台から見たお客さんの笑顔、浴びた拍手…全てが忘れられない♪
自信を深めノリノリだった私たち。
2023年の公演へと歩み出したのはよかったけど、会場が見つからないというハプニングが…。
「どうしよう~?」と悩む私に、特別講師の原田優一先生が一言。
「クボタホールがある」と。
「えええっ??ここ??」
と目をパチパチさせる私に、原田先生は舞台で大事なのは「箱(ホール)が大きいか、小さいかではない」と解説してくれました。
大切なお客さんのために、お芝居や歌を届ける姿勢に変わりがないと強調され、小さいクボタホールで演じることもまた次の「挑戦」になるというお話でした。
あっという間に、このホールでの公演が決まりました(wow)
小さいホールならではの難しさ、いいかえると醍醐味(だいごみ)は、演者である生徒ちゃんたちの細かい表情一つ一つや呼吸までお客さんに伝わること!
ごまかすことができないの。
そこで公演までに「個(個人)の力をつけること」をテーマにしました。ウィッチに出演した生徒ちゃんは「完成した」と思ったところから、一からの見直し(きびしぃ~泣)。
誰もが主役をできるぐらいに歌もダンスもお芝居も磨き上げていきました。
新たに参加してくれた生徒ちゃんもいました。
メンバーが変われば個性がプラスされ、刺激も増えます。
物語はウィッチの「スピンオフ」と題して、脚本も音楽もまたプロの人に手がけてもらい一新しました。
「小さな舞台ならではの届け方の工夫はどんなもの??」と自分たちで考えながら創り上げる日々はとっても新鮮。
生徒ちゃんたちは練習の過程で一回りも二回りも大きくなりました。
2日間の計6公演はほぼ満員に。
クボタホールに集まったお客さんのエネルギーや反応をダイレクトに感じながらの演技は「快感」だったなぁ~♪
お客さんとお芝居を通して会話する、感情をシェアするー。
こんな貴重な体験がホームグラウンドでできるなんて。
原田先生の「舞台はホールの大小じゃない」という言葉をかみしめることにもなりました。
よりたくましくなった生徒ちゃんはいよいよ、「ジャンプ」のときを迎えますよ~☆
to be continued
12/1 いよいよ完結編!舞台でお待ちしています!
オリジナルミュージカル「見習いウィッチと鏡の魔女」完結編